AMANE-Oneの運用は極めて簡単(単純)です。
外付けサウンドデバイスをPC(パソコン)に認識させて運用された経験をお持ちであればどなたでも運用出来ると思いますが、少し違うのは16ch分のトラックが必要になるところです。
一般的なPCでのサウンドデバイスは2chのステレオ構成になっていますし、通常の音源ソース(CDやネットワークミュージックなど)も2chステレオが殆どです。
Ambisonics立体(球体)サウンドはFOA(4ch)、HOA(9ch、16ch、25ch、36ch・・・)というように多くのチャンネル数を持つ必要があります。
テレビ放送やDVDなどで扱われている5.1chサラウンドとAmbisonicsは構造的に異なる部分がありますので同一に考える事はお薦め出来ません。
Ambisonicsに関する理解を深めたい場合は別途関連する書籍やサイトをご確認下さい。
本サイトでもLINKページで整備する準備を進めています。
AMANE-Oneは16chのHOAに対応していますので、16ch分の録音トラックを持つソフトウエアが必要になります。DTMの世界ではDAWと呼ばれるソフトウエアがその代表格と言えると思います。
本サイトでは世界的に利用されていて個人利用であれば極めて廉価に入手可能なDAWとしてREAPERを使った事例をご紹介して参りますのでREAPERについては専用サイトを参照下さい。

上図のようにAMANE-OneとPCはUSBケーブル1本だけの接続で完了しますので、特別な準備は必要ありません。Macの場合2024年現在の最新版のOSであれば自動的に認識します。
Windows/Linuxの場合はLINKページでご案内予定のドライバーのインストールを必要としますが、それ以外に大きな差はありません。
かくして無事にAMANE-OneとPCとの接続が完了し、DAW(本サイトではREAPER)がPCにインストールされていれば収録準備完了です。

例えばこのような感じでマイクスタンドにAMANE-Oneを取り付け、360度カメラと一緒にセット出来たら「その時その場所」の360度世界を切り取って好きなときに再現出来る可能性を得る事が出来ます。
飛行機の離着陸や電車の通過音などは勿論、雑踏音はまさに「その場にいるような臨場感」を得る事が可能になります。
(16chの効果はそこにあります)
写真にはありませんが、収録用のPCも必要です。
AMANE-Oneの消費電力は極めて僅かですので給電側のPCのバッテリーよりもカメラ(映像)のバッテリーが先に消耗する可能性の方が大きいかもしれません。
録音は16chで行う事になりますので、通常の2chステレオの8倍のデータ量になる事は予め理解しておく必要があります。
収録用PCのストレージ空き容量の確認が必要です。
24bit48kHzで収録する場合、24×48,000x60x16≒132Mbyte(1分)必要になる計算です(音データ部分のみ)。
概算ですが、8分で1GByteと理解しておくと良いと思います。
これに映像の膨大なデータが加わりますので、5分のビデオクリップもそれなりに巨大になります。
ここまでの作業で「収録」は出来ました。
しかし、目的の再生環境で再現させるにはさらならる手順が必要になるのはご存じの通りです。
Ambisonics化する「エンコード作業」と再生環境にあわせた「デコード作業」がそれです。
勿論、必要な音と不要な音を分離したり、適度なエフェクトをかけたりとかの「編集」が必要になる事は申し上げるまでもありません。
これらの作業は私より遙かに詳しい専門家の方々がいますのでそちらに委ねたいと思いますが、様々な条件や手法がありますので簡単にここでご説明出来ないもどかしさがあります。
ご興味のある方はこちらからお問い合わせいただけたらお答えまたはお手伝いが出来るかもしれませんのでご検討お願いします。